サムライインキュベートの両角です。2014年9月17日、イスラエルからある人物が日本を訪れました。それは、イスラエルがイノベーション大国であることを世界に知らしめた、シャウル・シンゲル氏です。彼は、世界各国で翻訳出版されてベストセラーになった「START-UP NATION」(邦題:「アップル、グーグル、マイクロソフトはなぜ、イスラエル企業を欲しがるか?」)の共著者です。
この講演会に招待され、彼の講演を聞いてきました。以下3点が印象的だったので共有します。
【9/17 講演会】Start-up Nation -イノベーションと起業で輝く国を目指して
シンゲル氏が考える3つのポイント
①なぜイスラエルがイノベーション大国なのか
イスラエルがイノベーション大国なのは、国自体がスタートアップだったから、という背景に他なりません。70年前のイスラエル建国時も非現実的と言われていたが、様々な苦難を乗り越え、建国は成功しました。それが高等教育や兵役による教育にも現れており、自立心、自己犠牲の精神、リスクをとる姿勢、リーダーシップ、チームワーク、ミッション遂行力(最後までやり遂げるという強い意思)などを鍛えられます。
ちなみに、日本の良さは質の高さ、文化、組織、勤勉さ、設計、地域のネットワークなどだと思っています。また、移民国家であることも一因です。シリコンバレーも50%は移民がスタートアップしています。
②なぜ大企業がスタートアップと付き合うべきなのか
スタートアップと大企業は異なるステージにいます。スタートアップは大きな収益を上げられそうなビジネスモデルを探る段階にあります。一方、大企業は既に収益の目処が立っているビジネスモデルを整備・拡大させる段階にあります。この2つをうまく組み合わせることが最も重要なのです。
③日本がイスラエル企業と共にイノベーションを起こしていくには?
Apple Payが発表されて話題になっていますが、日本はもともとこのような仕組みをガラパゴスでやっていました。このように、日本は先進的な技術があるのに世界に広がりません。これは私にとって非常に不思議です。
これは日本がある程度豊かなことが要因に思えます。つまり、イスラエルは国内市場が非常に小さいために、初めからグローバル展開を考えざるを得ませんでした。日本は逆に日本市場だけ考えていても成り立ってしまいます。この点はこれまで利点でしたが、今はこれがグローバル展開できないという点で、不利に働いていると考えます。
また、イスラエルの起業家は、イノベーション(0→1)を起こすのが好きなので、上場よりも売却を選ぶ傾向にあります。日本企業はどんどんイスラエルのスタートアップをM&Aしていくといき、グローバルなサービス展開を目指していくといいと思います。

